ゆめおみている。
ゆめおみています。
まっくろいよるのなか。
つきが。
つきがひかっています。
まんまるなおつきさまがまっくろなよるにぽっかりとあいています。
あのひとわきょうもたのしそうにおどっています。
おしえてください、あなたわだれですか。
「つらそうな顔をしているわね、志貴」
しろいすがたにきんいろのかみ。
「どうしたの?
何がそんなに辛いの?」
だって。
だって、あなたがいないんです。
こんなにしあわせなのに、あなただけがいないんです。
あなたわぼくのたいせつなたいせつなたいせつなひとなにの。
あなただけがいないんです。
「それは、しょうがないじゃない。
わたしはこれでも真祖の中の真祖、まじりっけ無しの純血だもの。
志貴程度の『妄想具現化能力』じゃわたしを取り込む事は出来ないの」
むずかしいはなしわよくわかりません。
おれわただあなたが、あなたがほしいだけなのです。
ああ、そのちょっとこまったようにはにかんだかお。きらりとひかるやえば。
むねが。
おれのむねがざくざくといたみます。
「ダメだなぁ、わたし。
志貴のその顔には弱いんだ。
でも、ゴメンね。
わたしは志貴の妄想に交じってあげることは出来ない。
そうしたくても出来ないんだよ」
おれのいちばんすきなきんいろのひとみであなたはおれおじっとみつめます。
なみだが。
なみだがでました。
ふかんぜんでもろくてどうにもならないこのげんじつのやるせなさになみだがあふれます。あなたがほしくていっしょにいたくてそれだけのことがどうにもならいこのせかいにおれわおえつします。
なみだでゆがんであなたのきんいろのひとみ、きんいろのかみ、まっしろなつき、ぜんぶゆらゆらまざってぐちゃぐちゃになって、まっくろなよるにとけていきます。
ゆら、ゆら、ゆら、ゆら。
おれも、いつか、よるに、とけ、る。
と、け、