山手紫陽館の烙印

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その夜、詩亞は夕月に呼び出された。

こっそり裏口から戻ったとは言え、無断外出がばれない方がおかしい。その事で罰を受けるのだと思った。

「一晩、幹久様のお世話を頼みます」

来るべき時が来た。蜘の巣に捕まった無力な昆虫のように、自分はこの館にからめ取られている。

逃げる事など出来ない。

 

(c) Okada Jun 2001-2002.